「私が、美里と一緒に何度もこっちの世界に出入りしているうちに、このあたりいったいの次元が歪みやすくなった・・・とか?」


 カオリの言葉。


 ・・・・・・・SFチックだね・・・。


「確証としては弱いな・・・。」


 兄貴は顔をゆがめるが・・・。


「確証って、そんなのどんなに考えたって出るわけないじゃん。」


 あまりに馬鹿馬鹿しいので、結論を言ってやった。


 まったく、この頭でっかち集団は、私がいないとホントにダメだな。


「とりあえず、カオリが今、目の前にいる。それが事実で、それが現実。どうして起こったとか考えるのは後々、せっかく久々に会えたのだし、夕飯も一緒にしよう。」


 そう。帰ろうと思えばすぐに帰れる。


 だから、問題ない。


 問題ない・・・と、このときは思っていたのだ・・・・。