「・・・日本語?あぁ、この国の言葉ですね?」


 老夫婦と同じように、テレビを見ていたアルクの言葉。


 彼らが見ているテレビには、ある意味では自分たちが非常に見慣れた光景が映っていた。


 巨大な人形兵器が街の中に佇む姿である。


 そんなもの、ギア・ドールという、巨大人形兵器が暴れまわる海人たちの世界にして見たら、別に珍しい光景ではない。


 しかし、やはり平和慣れしている、この世界の住民にしてみたら、それは一大センセーションだったらしく、さっきから、テレビ画面から離れようとしない。


 それにしても、言葉が通じるとは思わなかった。


 文字も何となく読めないことはないし、文化圏が似ているのか?


 偶然にしては、出来すぎだ・・・。


 まるで、誰かに照らしあわされたような感覚すら覚える。


 いや・・・実際に誰かの照らし合わせなのだろう・・・。


 ここに集めた目的・・・・・それはもしかして・・・。