「はえ~・・・あいつら、日本語はなすんだねぇ~・・・。」


 海人たちが、お世話になったのは、小さな小屋のようなところに住む老夫婦だった。


 ご馳走になったゴハンは、海鮮丼と呼ばれるもの。


 貧乏が染み付いている海人たちにしてみたら、こんな豪華なものをご馳走になったあと、どれだけのお礼をしたら、いいのやら・・・と思ったが、どうもそこまで考えなくてもよかったらしい。


 ・・・・・・・・平和な世界・・・か・・・。


 こんなものを見ず知らずの他人に分け与えるられるほどに、余裕がある世界なんて・・・


「不公平・・・と思ったら、あかんのやろうな・・・」


 それが、現実だし、それが、事実。


 生まれた時代、国、場所が違うだけで、人の生活は、こんなにも激変するし、こんなにも変わる。


 自分たちが生まれた世界は戦場だった。


 自分たちが、生きている時代は、戦争だった。


 ・・・それだけ・・・ただ、それだけの話なのだ・・・・・。