「十分だ。」


「それと・・・小松さんには連絡しておけよ。」


 万が一のことを考え・・・。


 最後の挨拶ぐらいは・・・。


「必要ないね。どうせ、明後日、また会うんだしよ。」


 ・・・・・・・・・・。


「・・・そうだな。」


 それもそうだ。


 また会う人間に連絡を取る必要なんて、どこにもない。


「任せろ、悠人。」


「あぁ、任せた由良。」


 両者はお互いに笑みを浮かべる。


 ソレを眺めながら・・・。


「若いね・・・まったく・・・。」


 一人黙々と作業を進めるアルクが一人、ぼやいていた・・・。