黒いユリ

やっと復讐できる時が来た。
俺は、10年かけて桜井えみ・あみ、桜井康太郎の家を見つけた。

まずは、桜井えみとあみに俺の味わった苦しみを教えてやろう。そう思った時、あの時の事が鮮明に蘇ってきた。最初は殺すつもりなんかなかったが、あの時俺が味わった苦しみを思い出し、どうせなら殺そうと思った。
俺はどうしたら苦しめられるか考えた。前読んだ漫画に、爆発事件が出てきたことを思い出した。
そうだ。爆発事件を起こして、桜井えみとあみを苦しませよう。

ただ爆発事件を起こして殺すだけじゃつまらない。俺は花言葉が[復讐]の黒いユリを桜井えみとあみに最後のプレゼントとして殺したあと、遺体にそえることにした。

ポチッ
ドーン！
俺は爆弾のスイッチをおした。
大きな音が鳴り響く。
俺は人が離れたすきに桜井えみとあみに黒いユリをそえた。

昨日の爆発事件はニュースになっている。大騒ぎしているが、俺はすでに桜井康太郎を殺していた。もちろん、黒いユリをそえた。

桜井康太郎を殺そうとした時、康太郎は
「やめろ！お願いだからやめてくれ！」と言っていた。被害者づらしやがって。被害者はこっちなんだよ！！！
康太郎が何と言おうと、俺は考えを変えない。康太郎を殺すためにだけに来た。