みんなが大学で勉強したり、会社で働いているこの真昼の時間に家に帰る。
道中は明るいのになぜか寂しかった。
病院ではストレスが原因と言われてしまった。
別にストレスが溜まるようなことはしていないと伝えると、環境の変化なども重なって気付かないうちにダメージを受けていると言われた。
帰る時には、私を運んでくれた人はいなくなっていたし、どうしてか会計も済まされていた。
どれだけいい人なのだろうか。
普通ならここまではしない。
でもこの人だったらいいなと思う人がいる。
宙斗だ。
あの時、神崎って呼び捨てしていたことを考えると、宙斗じゃないような気もする。
どうしても宙斗とすぐ繋げたがると自己嫌悪した。
この前のイベントの時から変だ。
宙斗のことを考えるだけで、胸の奥がチリチリしてくる。
ここまでくると、先生の言う通り病気なんじゃないかと思う。
いつでも、宙斗ならこうするとか、ああするとか、数えきれないくらい想像してしまうのだ。
もうすぐ大きな地震がやってきて大勢の人が死ぬという予言がネットで話題になっている。
宙斗だったら、もしかしたら守ってくれるかもしれない。
一緒に生きる道を考えてくれたりして。
食糧も全部揃っている秘密基地みたいな地下室を持っていて、ランくんとゼットも一緒にそこで暮らしたら楽しいだろうな。
そんな根拠もないデマにさえ妄想してしまうのだから、本当に呆れ果ててしまう。
帰った家はただの無機質な箱のように見えた。
寂しい。
もう一度大学に行くには体力も気力もない。
何もする気になれず、結局ベッドにダイブした。
こういう時、家で飼っていた犬のクロを思い出す。
一緒にベッドに潜り込んできて、しきりに顔をなめてきた。
甘えるように鼻を鳴らして、クンクンしたりして、とても可愛かった。
今、側にいて欲しい。
夢の中でもいいから会えないかな、クロ。
スマホが鳴った。
画面を見ると、宙斗からのメッセージだった。
「もしかして、病院? 大丈夫?」
短いメッセージだがそれだけでも嬉しくてたまらない。
一瞬にして気力が回復したような気がする。
どうしてそこまで気にするのか、答えは一つだろう。
好きだ。。。
どんなイケメンを妄想しても、結局宙斗が思い浮かんでくるなら尚更答えはでている。
もう一度付き合うかどうかを考える。
その先は全然考えられなかった。
見えない。
どうしようでいっぱいになってしまう。
もし、付き合ってまた別れたらどうしよう。
嫌われたらどうしよう。
友達に戻れなかったらどうしよう。
それなら今の状況がちょうどいい。
何もせず、静かに。
今まで通り。
そうこうしていたら、またメッセージが届いた。
「何度もメッセージ送ってごめんね。何かあったら迷わずすぐ連絡してよね」
慌ててスマホを操作する。
「病院行ってた。大学休むから。ごめんね」
「なんで謝るの? またノート見せるから心配しないで、ゆっくり休んで」
「ありがとう」
ここでやり取りは終わった。
それでも、彼が側にいるような幸せな気分だった。
「もう少し、このままで」
勇気が出ない。
どうしても、今のままでいたい。
道中は明るいのになぜか寂しかった。
病院ではストレスが原因と言われてしまった。
別にストレスが溜まるようなことはしていないと伝えると、環境の変化なども重なって気付かないうちにダメージを受けていると言われた。
帰る時には、私を運んでくれた人はいなくなっていたし、どうしてか会計も済まされていた。
どれだけいい人なのだろうか。
普通ならここまではしない。
でもこの人だったらいいなと思う人がいる。
宙斗だ。
あの時、神崎って呼び捨てしていたことを考えると、宙斗じゃないような気もする。
どうしても宙斗とすぐ繋げたがると自己嫌悪した。
この前のイベントの時から変だ。
宙斗のことを考えるだけで、胸の奥がチリチリしてくる。
ここまでくると、先生の言う通り病気なんじゃないかと思う。
いつでも、宙斗ならこうするとか、ああするとか、数えきれないくらい想像してしまうのだ。
もうすぐ大きな地震がやってきて大勢の人が死ぬという予言がネットで話題になっている。
宙斗だったら、もしかしたら守ってくれるかもしれない。
一緒に生きる道を考えてくれたりして。
食糧も全部揃っている秘密基地みたいな地下室を持っていて、ランくんとゼットも一緒にそこで暮らしたら楽しいだろうな。
そんな根拠もないデマにさえ妄想してしまうのだから、本当に呆れ果ててしまう。
帰った家はただの無機質な箱のように見えた。
寂しい。
もう一度大学に行くには体力も気力もない。
何もする気になれず、結局ベッドにダイブした。
こういう時、家で飼っていた犬のクロを思い出す。
一緒にベッドに潜り込んできて、しきりに顔をなめてきた。
甘えるように鼻を鳴らして、クンクンしたりして、とても可愛かった。
今、側にいて欲しい。
夢の中でもいいから会えないかな、クロ。
スマホが鳴った。
画面を見ると、宙斗からのメッセージだった。
「もしかして、病院? 大丈夫?」
短いメッセージだがそれだけでも嬉しくてたまらない。
一瞬にして気力が回復したような気がする。
どうしてそこまで気にするのか、答えは一つだろう。
好きだ。。。
どんなイケメンを妄想しても、結局宙斗が思い浮かんでくるなら尚更答えはでている。
もう一度付き合うかどうかを考える。
その先は全然考えられなかった。
見えない。
どうしようでいっぱいになってしまう。
もし、付き合ってまた別れたらどうしよう。
嫌われたらどうしよう。
友達に戻れなかったらどうしよう。
それなら今の状況がちょうどいい。
何もせず、静かに。
今まで通り。
そうこうしていたら、またメッセージが届いた。
「何度もメッセージ送ってごめんね。何かあったら迷わずすぐ連絡してよね」
慌ててスマホを操作する。
「病院行ってた。大学休むから。ごめんね」
「なんで謝るの? またノート見せるから心配しないで、ゆっくり休んで」
「ありがとう」
ここでやり取りは終わった。
それでも、彼が側にいるような幸せな気分だった。
「もう少し、このままで」
勇気が出ない。
どうしても、今のままでいたい。


