久しぶりにバイト終わりにカフェに行くと、宙斗とランくんが優雅にお茶会をしていた。
(うん、見なかったことにしよう)
謎に微笑みながら店を出ようとすると、後ろから来たお客さんにぶつかってしまった。
「ごめん、大丈夫?」
背の高い金髪の男性だ。
目がくりくりっと大きく、鼻も高い。
ぶつかったせいで倒れそうになった私の体をとっさに支えてくれた。
「すみません。ありがとうございます」
「こっちこそ、ごめんね。じゃ、行くね」
笑顔が素敵すぎて、心臓のドキドキが止まらない。
いや、予測外のことって何かと鼓動が上がるから多分勘違い。
うん。
「宙斗!」
後ろで大声がしたので振り向くと、さっきの彼が宙斗めがけて抱きついていた。
はて。
これはどんな状況だろうか?
彼と知り合いってこと?
「宙斗〜! 最近冷たいから会いに来ちゃった」
抱きついて離れようとしない彼をランくんが珍しくふてくされて見ていた。
うーん、何だかよくわからない状況だ。
「ゼットくん、離れてよ! 暑いよ!」
嫌そうにしている宙斗がなぜか新鮮で、店を出るのを忘れて見入ってしまった。
「あ、みうちゃん!」
名前を呼ばれ、ランくんにも大きく手を振られて動けなくなってしまった。
宙斗が、金髪の彼を引き剥がして、迎えにくる。
金髪の彼は、それでも宙斗にひっついて引きずられて来た。
「みうちゃん、ゼットくんは初めてだよね。僕の悪友なんだ」
「どうも。また会ったね」
「神崎みうです」
「宙斗とはどんな関係?」
「友達かな?」
「元カノだったりしないよね?」
「実は、そう」
「あの、たった1日で宙斗を振った?」
「そうです」
すると、ゼットは大声で笑った。
「ありがとね。おかげでこんな素晴らしい宙斗と出会えたからさ」
なぜか複雑な気分だ。
きっかけがどうであれ、彼は私の知らない宙斗の一面を知っている。
思い返せば、宙斗のことは知らないことだらけだ。
向こうからランくんも来て、結局4人でテーブルにつくことになった。
私とランくんが一緒に座り、宙斗とゼットが向かいに仲良く座っていた。
友達というより、付き合いたてのカップルみたいだった。
「宙斗、はい、あーん」
見てられない。
ランくんの不機嫌はつづいていた。
(うん、見なかったことにしよう)
謎に微笑みながら店を出ようとすると、後ろから来たお客さんにぶつかってしまった。
「ごめん、大丈夫?」
背の高い金髪の男性だ。
目がくりくりっと大きく、鼻も高い。
ぶつかったせいで倒れそうになった私の体をとっさに支えてくれた。
「すみません。ありがとうございます」
「こっちこそ、ごめんね。じゃ、行くね」
笑顔が素敵すぎて、心臓のドキドキが止まらない。
いや、予測外のことって何かと鼓動が上がるから多分勘違い。
うん。
「宙斗!」
後ろで大声がしたので振り向くと、さっきの彼が宙斗めがけて抱きついていた。
はて。
これはどんな状況だろうか?
彼と知り合いってこと?
「宙斗〜! 最近冷たいから会いに来ちゃった」
抱きついて離れようとしない彼をランくんが珍しくふてくされて見ていた。
うーん、何だかよくわからない状況だ。
「ゼットくん、離れてよ! 暑いよ!」
嫌そうにしている宙斗がなぜか新鮮で、店を出るのを忘れて見入ってしまった。
「あ、みうちゃん!」
名前を呼ばれ、ランくんにも大きく手を振られて動けなくなってしまった。
宙斗が、金髪の彼を引き剥がして、迎えにくる。
金髪の彼は、それでも宙斗にひっついて引きずられて来た。
「みうちゃん、ゼットくんは初めてだよね。僕の悪友なんだ」
「どうも。また会ったね」
「神崎みうです」
「宙斗とはどんな関係?」
「友達かな?」
「元カノだったりしないよね?」
「実は、そう」
「あの、たった1日で宙斗を振った?」
「そうです」
すると、ゼットは大声で笑った。
「ありがとね。おかげでこんな素晴らしい宙斗と出会えたからさ」
なぜか複雑な気分だ。
きっかけがどうであれ、彼は私の知らない宙斗の一面を知っている。
思い返せば、宙斗のことは知らないことだらけだ。
向こうからランくんも来て、結局4人でテーブルにつくことになった。
私とランくんが一緒に座り、宙斗とゼットが向かいに仲良く座っていた。
友達というより、付き合いたてのカップルみたいだった。
「宙斗、はい、あーん」
見てられない。
ランくんの不機嫌はつづいていた。


