こんなに会わない日が来るとは。
平穏で静かな毎日です。
同じ学部のくせに、全然出くわす事もなく数日が過ぎました。
そう、これこれ。
やっと、普通の大学生活が満喫できますよ。
でも、周りを見てみると、既にグループがいくつかできていて。
当然、私はぼっちなわけで。
出遅れた感と、寂しさが込み上げるのでした。
必須の授業には顔出しするはずだからと、キョロキョロ見渡すも、宙斗の存在は感じられず。
何度か連絡してみようかと、スマホの画面に宙斗の番号を呼び出しても、かける勇気もなく。
無駄に時間だけがどんどんと過ぎていって。
「来週、イベントなのに大丈夫かな?」
つい、呟いてしまったら。
前の席に座っていた男子が振り向いて。
「イベント? 何の?」
「あ、えっと。友達の付き添いだから、あんまりよく知らなくて」
「そうなんだ。俺、すごいイベントあたっちゃってさ。競争率300倍」
ニコニコ話しかけてきた彼は、沢森翔。
鼻ぺちゃだけど、大きなクリクリっとした目がワンちゃんのスピッツみたいで、とってもカワイイ。
背も私より少し大きいだけ。
しかも、陸上部にいて、短距離を走っているそうだ。
「ごめん。俺のことばっかで。何ちゃん?」
「神崎みうです」
「神崎か……。カンチって呼んでいい?」
苗字のあだ名って初めてかもしれない。
ちょっとドキドキした。
「どうぞ」
「カーンチ」
「沢森くんは何とお呼びすれば?」
「サワでいい」
こんな時に、「で」の使い方で宙斗と話したことをふと思い出される。
思わず笑ってしまった。
「サワは、何のイベントに行くの?」
「リリーって知ってる?」
「知ってるも何も、私もそれに行くんだけど…」
「マジ? カンチもすげーじゃん。当てちゃうなんて」
その時、ゾロゾロとイケメン軍団が来た。
「サワ、何話してんの? ゲッ! お前」
彼らは私の顔を見るなり、とても嫌そうな顔をしていた。
私だって、嫌ですよ。
「あれ? カンチ、知り合いだったの? 俺の友達と」
「知り合いというか、顔見知り?」
背の高いヤツが、めちゃくちゃ嫌そうな顔をしているが、話しかけてきた。
「手、大丈夫かよ?」
あれ?
心配してくれてる?
いやいや、ただの社交辞令だよね。
「別に。ひっつくの待つだけだけど」
サワと軍団の人たちがぽかんとした顔をしている。
その後、ケタケタ笑っていた。
「何?」
「カンチ、面白いね。最高」
何故か、サワにバシバシ腕を叩かれる。
「ちょっと、痛いって! 響くの!」
「わりぃ、わりぃ。呪い送っとくよ。すぐよくなーれー」
「呪いって! ちょっと!」
謎の呪いをサワに送られて戸惑っていると、教授が入ってきた。
軍団たちがサッと分かれてサワの側と私の側にそれぞれ当然のように座った。
嫌だな……。
宙斗が横にいる時よりなんとも居心地が悪い。
その時、クルッとサワが後ろに向き、ニッと笑った。
いや、何の笑いですか?
カワイイけれども。
こんなところ、宙斗に見られたくないって。
あれ?
別に付き合ってるわけじゃないんだから、気にすることなくない?
友達増えるのは、今後のためにもなる、うん。
後ろの首元がなぜか急にゾワゾワした。
虫が下から上に這い上がる感覚。
気のせいだよね、うん。
ふと後ろを振り返った。
いた。
宙斗が鬼のような形相でこっちを見ていた。
平穏で静かな毎日です。
同じ学部のくせに、全然出くわす事もなく数日が過ぎました。
そう、これこれ。
やっと、普通の大学生活が満喫できますよ。
でも、周りを見てみると、既にグループがいくつかできていて。
当然、私はぼっちなわけで。
出遅れた感と、寂しさが込み上げるのでした。
必須の授業には顔出しするはずだからと、キョロキョロ見渡すも、宙斗の存在は感じられず。
何度か連絡してみようかと、スマホの画面に宙斗の番号を呼び出しても、かける勇気もなく。
無駄に時間だけがどんどんと過ぎていって。
「来週、イベントなのに大丈夫かな?」
つい、呟いてしまったら。
前の席に座っていた男子が振り向いて。
「イベント? 何の?」
「あ、えっと。友達の付き添いだから、あんまりよく知らなくて」
「そうなんだ。俺、すごいイベントあたっちゃってさ。競争率300倍」
ニコニコ話しかけてきた彼は、沢森翔。
鼻ぺちゃだけど、大きなクリクリっとした目がワンちゃんのスピッツみたいで、とってもカワイイ。
背も私より少し大きいだけ。
しかも、陸上部にいて、短距離を走っているそうだ。
「ごめん。俺のことばっかで。何ちゃん?」
「神崎みうです」
「神崎か……。カンチって呼んでいい?」
苗字のあだ名って初めてかもしれない。
ちょっとドキドキした。
「どうぞ」
「カーンチ」
「沢森くんは何とお呼びすれば?」
「サワでいい」
こんな時に、「で」の使い方で宙斗と話したことをふと思い出される。
思わず笑ってしまった。
「サワは、何のイベントに行くの?」
「リリーって知ってる?」
「知ってるも何も、私もそれに行くんだけど…」
「マジ? カンチもすげーじゃん。当てちゃうなんて」
その時、ゾロゾロとイケメン軍団が来た。
「サワ、何話してんの? ゲッ! お前」
彼らは私の顔を見るなり、とても嫌そうな顔をしていた。
私だって、嫌ですよ。
「あれ? カンチ、知り合いだったの? 俺の友達と」
「知り合いというか、顔見知り?」
背の高いヤツが、めちゃくちゃ嫌そうな顔をしているが、話しかけてきた。
「手、大丈夫かよ?」
あれ?
心配してくれてる?
いやいや、ただの社交辞令だよね。
「別に。ひっつくの待つだけだけど」
サワと軍団の人たちがぽかんとした顔をしている。
その後、ケタケタ笑っていた。
「何?」
「カンチ、面白いね。最高」
何故か、サワにバシバシ腕を叩かれる。
「ちょっと、痛いって! 響くの!」
「わりぃ、わりぃ。呪い送っとくよ。すぐよくなーれー」
「呪いって! ちょっと!」
謎の呪いをサワに送られて戸惑っていると、教授が入ってきた。
軍団たちがサッと分かれてサワの側と私の側にそれぞれ当然のように座った。
嫌だな……。
宙斗が横にいる時よりなんとも居心地が悪い。
その時、クルッとサワが後ろに向き、ニッと笑った。
いや、何の笑いですか?
カワイイけれども。
こんなところ、宙斗に見られたくないって。
あれ?
別に付き合ってるわけじゃないんだから、気にすることなくない?
友達増えるのは、今後のためにもなる、うん。
後ろの首元がなぜか急にゾワゾワした。
虫が下から上に這い上がる感覚。
気のせいだよね、うん。
ふと後ろを振り返った。
いた。
宙斗が鬼のような形相でこっちを見ていた。


