ガラッ…

職員室の扉を開けると

先生達が一斉に

私に注目する





(問題児が職員室に何しに来たんだ!?って顔してる…)





私は担任の所まで

歩いて行った





(皆の目線…怖いんですけど…)





同じ職員室にいた

後輩達までもが

私に視線を向けていた





「先生…。」

『あらっ…黒田さん。』





定年を過ぎた熟女

私立校だったから

定年を過ぎた先生は

ザラにいた…

てか殆どだったかも!?





6年間

毎年…

クラス替えも

担任替えもあったのに

その内

4年間は…

この熟女先生が担任だった





(何の縁だよっ!?)





私の顔を見る度に

溜め息をつく担任





私は重い口を開いた





「先生…大学の推薦状…書いて欲しいんですけど。」

『はい~っ…!?』





職員室の至る所から

バカにした笑い声が聞こえた





「………。」

『あなた…自分の偏差値いくつか分かって頼みに来てる?いくら心の広い私でも、そのお願いは受け入れられないわね~…w』





小馬鹿にしたような言い方で担任が言った





(まぁ…確かに、この頭じゃ推薦なんて逆に学校の恥さらしだね…)





「先生…ココ…偏差値関係無いんですよ。ほらっ…」





私は志望大学の資料を指差した





『………。』

「デッサンと面接だけなんで。」

『………。』





近くを通る先生までも

その資料に疑い深く

見入りながら

私の顔を見て去って行く





(…ムカツク。)





「…先生?…ダメです…かね?」




担任は…

暫く沈黙だった