地の果てに咲く花

妹は眩しい笑顔でそう言い放つ。

少年は、双子でも永遠にはいられないと告げようとして──だが口を閉ざした。

少女があまりにも幸せそうに笑うから。

だから少年は笑って、妹の頭を優しく撫でた。

「そうだね」

愛されてない幼い少年には、少女を愛する方法が分からなかった──。






「……何でなの!何でこんなっ……!」

「……チッ。うっせえな」

物心がついたときから、父と母が不仲なのを理解していた。

「貴方なんかに嫁いだのに!本当は、あの子達だって産むはずじゃなかったっ……!」

泣きながら言う、母のその言葉を聞いたとき。

俺と妹は、望まれないで生まれたことを知った。

母には他に想う相手がいながら、父と結婚したんだって。

それを知ったとき、俺は全てに失望した。