地の果てに咲く花

私は、いらない子だ。望まれないで生まれてきた、ただ邪魔な存在。

それなのに、みんな可愛がってくれる。

だから文句なんて言えない。

私が笑っていれば、済むことなんだから。

だから、笑い続けた。

脳内にちらつく、お兄ちゃんを忘れられるように。

ママが望むなら、そうしないと。

“家族”の一員として、笑っていなければ。


……だけど。

パパは私を実の娘のように可愛がってくれた。

ママは望まないで産んだ私を大事にしてくれた。

魁眞お兄ちゃんは彼の幼い頃、母親を奪ってしまった私に優しく接してくれた。

雷稀お兄ちゃんは血の繋がりのない私を実の妹のように接してくれた。


なのに私は、彼らの“愛”を受け入れられない。



──私の『罪』は、この世に生まれてしまったことだ。