地の果てに咲く花

双子だからって、永遠に居られるわけじゃないんだよ。

それは、親子でも同じことだ。

でも、俺と違って幼い妹にそんなこと言っていいのか、よくわからなかった。

『お兄ちゃんだけはさこま、守る!』

え……。

文節がおかしかったから分かりにくかったけど。

“お兄ちゃんだけは、私が守る”。

彼女はそう、言った。

その瞬間、俺は自分が愚かだったことに気づいて。

自分の方が大人びてると思ってたけど、妹の方が大人びてるって。

俺はその時、初めて思い知らされた。

俺は、親に愛されてない。

双子の妹のことは守っていたけど、それは義務だと思っていた。

“お兄ちゃんだから”。

だから俺は義務的に桜駒に接しっていた。

でも、桜駒にそう言われて。