地の果てに咲く花

お姉ちゃんか……。

お兄ちゃんしかいないから新鮮だなあ。

「そーだ!久しぶりに桜駒の街行きたい!」

住んでるとこであって、私の街じゃないけどね……。

「うん!行こっか」

希空と電車に乗って隣の駅に行く。

近いから頑張れば歩けるかな〜……なんて。

めんどくさいから歩かないけど。

「わーっ!ひっさしぶりぃ〜」

相変わらずテンションが高い希空はパタパタと階段を駆け降りる。

私も降りようとした時、目の端に誰かが映った。

「っ、え……?」

嘘でしょ……?

私の見間違いだよね……?

「桜駒ー!……桜駒?」

希空の声が聞こえるけど、反応できない。