地の果てに咲く花

そんなひどい妹を誰が可愛がってくれると言うんだ。

「なぁ、桜駒──」

「ごめん紫悠。従姉が待ってるから行かないと」

ちゃんと笑えてたかな。

でもね、わかってたよ。

今の私は、ちゃんと笑えてなかったこと。

紫悠が、泣きそうだったから。

「──ごめん……」

私は、お兄ちゃんにも紫悠にも、合わせる顔なんてないんだよ。



「あ、桜駒〜!こっち!」

色素の薄い藍色髪をウルフにして手をぶんぶん振ってる希空。

従妹の私が言うのもなんだけど、希空はとっても可愛いんだ。

「お待たせ!」

パンッとハイタッチをする。

「ん〜ん!たいして待ってないよ」

「そう?よかった」

ちょっとハプニングがあって遅れちゃったから……。