泣声が聞こえたのか、お姉ちゃんがバンッと部屋に入ってきた。
「美宵⁉︎どうしたの⁉︎」
泣いてるあたしを見て、お姉ちゃんが狼狽え出す。
でも、そんなこと気にしてられないくらい、あたしは泣いた。
つらくて、悲しくて。
桜駒の気持ちに気づいてあげられなかった、自分が悔しくて。
「ごめん、ね……っ」
ごめんね、桜駒。
貴方が大好きなのに。
あたしは、最低な親友だ。
「美宵、寝てんのおー?」
いつの間にか音楽の授業が終わってたらしく、クラスメイトに覗き込まれて首を振る。
「起きてるー」
バッと荷物を持って教室へ戻る。
桜駒は今、どうしてるのかな。
ぼーっとしてると1日の授業が終わり、電車に乗って家へ帰る。

