地の果てに咲く花

その温もりは、久しぶりすぎて。

ずっと……ずっと待ってたんだよ。

ポタ、と私から溢れた涙が桜駒の服を濡らす。

「……桜駒。髪……切ったんだね」

桜駒のサラサラな髪を撫でながら言う。

腰まであったロングヘアは今は胸元までのセミロングになっている。

「……そういう希空は髪がのびた」

「そうだね」

本当は、のばすつもりはなかったんだよ。

だけど幼い頃、桜駒は私の髪を綺麗だって褒めてくれたよね。

だから、髪をのばそうって。

理由なんて、それだけで充分なんだよ。

「おかえり……桜駒」

帰ってきてくれて、ありがとう。

『もう嫌だ……死んじゃいたい……っ!』

四年前桜駒は、私がお見舞いに行くとよく泣いて怒った。