「……聖杜。母さんが話したがってるから、話してやってくれる?」 その言葉にビクッとした母さんと聖杜。 全然似てないけど……やっぱ親子なんだよなあ。 「あとはお前次第だからね」 ぽんっと頭を撫でて外へ出た。 俺は桜駒の兄で聖杜の兄でもあるから……二人が望むようにしてやりたいんだよ。 そんな綺麗事……無理かもしれないけど、できるなら俺はそうする。 母さんがちゃんと本心を言えるように見守っときますか。 外に停めていた車に乗り、息をついてふっと笑った。