地の果てに咲く花

「……じゃあ、お前が聖杜かな。俺は魁眞。聖杜とは異父兄弟だよ」

魁眞さんはミラー越しに優しく笑った。

その笑顔があまりにも母さんに似てて。

この人は愛されて育ったんだなって分かった。

「あ、はい……」

直視できなくて、顔を逸らす。

望まれて生まれてきた人の“弟”として、いてもいいのか。

それが俺にはわからない。

もう一度手紙を見返し、疑問に思ったことを聞く。

「あのさ……」

希空さんがんー?と軽くこっちを見た。

「この手紙、行った後って書いてあるだろ……?で何で……」

何で、今渡されてるのか。

桜駒は“アメリカに着いた頃”と書いていた。

だけどまだ出発していない。

ということは……。