地の果てに咲く花

桜駒の手紙を読み終わって、俺は空港に行こうと荷物を持つ。

今はまだ間に合うかもしれない。

「待って!走るなんて無謀すぎる!迎えも呼んだから、それに乗って!」

突然、希空って子に引き留められ、校門前に停まってる車を指される。

いつの間に……。

希空……さんに連れられ、紫悠と一緒に乗る。

「魁眞さん。ありがとう」

「いいよ」

魁眞さん、と呼ばれた人は優しく笑った。

その笑顔が、どことなく母さんと面影が似ていて。

桜駒とも、似ているから。

っ、何で。何で桜駒がこんな目に遭わなきゃいけないんだよっ……!

俺が桜駒を心配して頭を抱えていると、希空さんが言った。

「ねえ、魁眞さん。この子、魁眞さんの弟だよ」

その言葉に驚き、バット顔を上げた。