地の果てに咲く花

これ以上、桜駒を苦しめないでよ…。

何でなの?何で桜駒がこんな思いしなきゃいけないの?

「希空……私のお願い聞いてくれる……?」

聞くよ。いくらでも聞いたあげる。

だからそんな──。

「最後みたいな顔しないでよ……っ」

私から、桜駒を取らないで。

泣く私を見て、桜駒は困ったように笑った。

「希空ったら……私、ちゃんと帰ってくるってば」

なら何で。

何でそんな悲しそうな顔するの……っ!

「希空……私ね、希空のことお姉ちゃんとして見てたの」

「……うん」

「私は、家族の愛を受け入れられない最低の子で、」

「違うっ……それは……っ」

「だけど、血の繋がらない希空だけは、姉妹のように思えたんだ」