知り合って間もないのに。はじめて会った日の【バーカ】には返信もしないでいたし。
「ばあちゃんが女将から聞いたって。常に学年五位以内だって」
……お母さんめ。
「でもトップ三にはなったことないとかなんとか」
そこまで話してるのか。
でも……その通り。
やる気のない態度でてきとうにやってても、茶道や旅館で培われた作法に関しては一年の時から評価は落としたことはない。
だけど、生け花のせいでがくっと平均がさがってしまうから、そのせいで学年成績は四位止まり。
毎度毎度、三位に入るんじゃないかって思うも叶わず。
「……そっちこそ、成績はどうなの」
「俺は、中の上ってとこだな。ちなみに華道の授業は常に最高を維持して──」
と話しているところに、襖が開き鼓さんが顔を出した。



