(葉琉……本当は私もね……ずっと一緒にいたいよ)
そう言えたらどれほどいいだろう。
でもきっと今、別れなければ私はこれから色々な場面で後悔する。
葉琉と別れることが、私が葉琉から今までたくさん貰った愛情へのお返しだ。
(いつかまた会えたら……その時は笑えてるかな)
私は奥歯をぐっと噛み締めると、手の甲で雑に涙を拭い葉琉の目を真っ直ぐに見つめた。
「ごめんなさい。もう決めたことだから」
葉琉は何か言おうとしたが、唇を閉じると私の手のひらから大きな手を離した。
「……わかった。困らせてごめん」
「ううん」
私の胸が鋭いモノで突き刺されたように、ぎゅっと痛む。
初めて知った恋の終わりの瞬間は、きっと一生忘れることはないだろう。
同じクラスで同じ美術部の葉琉と出会ったのは一年生の春。
鉛筆の貸し借りをした時に私はその優しい笑顔に一目惚れした。ずっと好きで苦しくて、二年生のバレンタインで思いが通じ合ったときは人生で1番といってもいいくらい幸せだった。
私の初恋であり初めての恋人だった。
まさかこんな風に別れる日がくるなんて、私もそして葉琉も想像してなかっただろう。
そう言えたらどれほどいいだろう。
でもきっと今、別れなければ私はこれから色々な場面で後悔する。
葉琉と別れることが、私が葉琉から今までたくさん貰った愛情へのお返しだ。
(いつかまた会えたら……その時は笑えてるかな)
私は奥歯をぐっと噛み締めると、手の甲で雑に涙を拭い葉琉の目を真っ直ぐに見つめた。
「ごめんなさい。もう決めたことだから」
葉琉は何か言おうとしたが、唇を閉じると私の手のひらから大きな手を離した。
「……わかった。困らせてごめん」
「ううん」
私の胸が鋭いモノで突き刺されたように、ぎゅっと痛む。
初めて知った恋の終わりの瞬間は、きっと一生忘れることはないだろう。
同じクラスで同じ美術部の葉琉と出会ったのは一年生の春。
鉛筆の貸し借りをした時に私はその優しい笑顔に一目惚れした。ずっと好きで苦しくて、二年生のバレンタインで思いが通じ合ったときは人生で1番といってもいいくらい幸せだった。
私の初恋であり初めての恋人だった。
まさかこんな風に別れる日がくるなんて、私もそして葉琉も想像してなかっただろう。



