でも正直〝佐々木くんにお弁当なんて〟と思ってしまった。
だって佐々木くんは学校にきていないし、今日来ない可能性だってある。いま私が預かってあげたいけど、お弁当が無駄になってしまうかもしれない。
それに、佐々木くんが学校に来ていないっておばあちゃんは知っているのだろうか。知らないのであれば、正直におばあちゃんに伝えるべきだろうか。おばあちゃんは、佐々木くんのことをどこまで知っているんだろう?
「……」
「あの子、今日は学校に来ているかしら?」
「え」
神妙な面持ちでお弁当を眺めていたら、おばあちゃんから話しかけられた。あぁ気を遣わせてしまった。したくないだろう質問を、おばあちゃん自らにさせてしまった。
「……」
なんて答えようか迷っていると、おばあちゃんがにっこりと笑う。つられて、やわらかそうなほっぺがわずかに上がった。
「答えにくい質問をしてごめんなさいね。あなた優しいのね」
「いえ、そんなことは……」
ブンブンと頭を左右にふる。するとおばあちゃんは「ほほ」と声に出して笑った。
だって佐々木くんは学校にきていないし、今日来ない可能性だってある。いま私が預かってあげたいけど、お弁当が無駄になってしまうかもしれない。
それに、佐々木くんが学校に来ていないっておばあちゃんは知っているのだろうか。知らないのであれば、正直におばあちゃんに伝えるべきだろうか。おばあちゃんは、佐々木くんのことをどこまで知っているんだろう?
「……」
「あの子、今日は学校に来ているかしら?」
「え」
神妙な面持ちでお弁当を眺めていたら、おばあちゃんから話しかけられた。あぁ気を遣わせてしまった。したくないだろう質問を、おばあちゃん自らにさせてしまった。
「……」
なんて答えようか迷っていると、おばあちゃんがにっこりと笑う。つられて、やわらかそうなほっぺがわずかに上がった。
「答えにくい質問をしてごめんなさいね。あなた優しいのね」
「いえ、そんなことは……」
ブンブンと頭を左右にふる。するとおばあちゃんは「ほほ」と声に出して笑った。



