知って欲しい。
本当は声を大にしていいたい。
私はサバサバなんかしていないし、本当は泣き虫だって。サバ女って呼ばれ方も嫌いで、噂なんかなくなってほしいと思っているって。
キュッ
「実は、私ねっ」
足を止めて近藤さんを見る。彼女の笑った顔を見て、泣きそうになった。本当の私を見てくれる人がいたんだ。
嬉しくて脱力して、思わず体操服を落としてしまいそう!だけど、その時だった。近藤さんが何かに注目する。
「あのおばあちゃん、誰だろう?」
「え?」
更衣室へ行くには校舎を変える必要があり、校舎と校舎を繋ぐ一階の渡り廊下からは校門が近い。距離にして徒歩二十歩ほど。そこで一人のおばあちゃんが立ちすくんでいて、眉を下げて学校の様子を伺っていた。
手に何か持っている?もしかして誰かの忘れ物を届けに来たのかな?
「先生たち気づいているのかな?ウチの学校ってインターホンがなかったよね?」
「明らかに困っていそうだよね」
おばあちゃんは、さっきから不安げに辺りをキョロキョロと見回している。ん?あの下がり眉に見覚えがある。どこかであったような、誰だっけ?
本当は声を大にしていいたい。
私はサバサバなんかしていないし、本当は泣き虫だって。サバ女って呼ばれ方も嫌いで、噂なんかなくなってほしいと思っているって。
キュッ
「実は、私ねっ」
足を止めて近藤さんを見る。彼女の笑った顔を見て、泣きそうになった。本当の私を見てくれる人がいたんだ。
嬉しくて脱力して、思わず体操服を落としてしまいそう!だけど、その時だった。近藤さんが何かに注目する。
「あのおばあちゃん、誰だろう?」
「え?」
更衣室へ行くには校舎を変える必要があり、校舎と校舎を繋ぐ一階の渡り廊下からは校門が近い。距離にして徒歩二十歩ほど。そこで一人のおばあちゃんが立ちすくんでいて、眉を下げて学校の様子を伺っていた。
手に何か持っている?もしかして誰かの忘れ物を届けに来たのかな?
「先生たち気づいているのかな?ウチの学校ってインターホンがなかったよね?」
「明らかに困っていそうだよね」
おばあちゃんは、さっきから不安げに辺りをキョロキョロと見回している。ん?あの下がり眉に見覚えがある。どこかであったような、誰だっけ?



