パタンと閉まる理沙んちの玄関。

私も家に入り、大きなため息をついた。


どうして、言い出す勇気がもてないんだろう…。


すぐそこにいるのに、伝えることができないなんて。


私は靴をぬぎ、トボトボと家へあがった。


「ただいまー」

「おかえりー、手洗いなさいよー」

「はーい」

ひょっこりキッチンから顔をだしたお母さんに返事をして手を洗って自分の部屋のベッドにダイブした。



ーーピンコンッ


閑散とした部屋に通知音が鳴った。

誰だろ、理沙かな?


スマホのロックを解除して開くともう既にトークアプリが開かれていてそこには不可解なことが書かれていた。