「じ、実は、今度一緒に遊びに行くんだ」

「ほんとっ!?すごいすごい!」


なーんだ、順調なんじゃん!

心配して損したよ〜。


「あ、あとね!今度、美優に聞いてほしいことがあるの!」

え、なんだろう。

今、ここで言うんじゃだめなのかな?

でも、理沙が言うんだ。
そうじゃないといけない理由があるはずだよね。


「わかった!今度教えてね」


私がそう言うと嬉しそうにはにかむ理沙。


「よかった〜。ずっと言おうと思ってたんだけど言えなくて胸がモヤモヤしてたの。親友だから隠し事なんてしたくないもんねっ!」


…親友……隠し事…。

そう言ってもらえて嬉しかったのに何かが突っかかったような痛みが胸に広がった。


実は私には理沙に隠してることがある。

それは、小説を書くことが趣味だということ。
そして、なんとなくその自作小説を応募した小説賞で結構いい賞をとれてしまったこと。

本当なら飛ぶように喜んで一番に理沙に報告してると思う。


でも、それができない理由があった。