例えば、本当に明日地球が終わるなら何をしよう。
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いつものようにお風呂からあがって夜ご飯を食べて歯磨きをして、もう寝るだけの状態になった。
逆にいつも通り過ぎて本当に明日地球は終わってしまうのか疑ってしまう。
でも、信じないことには何も始まらないし、もし嘘でもラッキー!って受け流せる。
あのメッセージが本当で何もできずに人生が終わるよりかは全然マシだ。
目の前の勉強机にはスマホ。
その画面には謎の相手、■■■からの地球滅亡の宣告メッセージ。
私は腕組み、うーんと頭をひねらせる。
地球が終わってしまうなら…かあ。
誰もが一度は考えたことのある、シンプルかつ難しい問い。
私だったらどうするだろう。
一番に頭に浮かんだのは今日の一件。
理沙にまた言うことができなかった。
明日が来なかったらもうずっと言えない。
死んで幽霊になっても大好きな幼なじみに秘密ごとがあるということ。
なんだかそれだと未練なく成仏できない気がする。
それにどんなに辛くても1日もしないうちに人生が終わるんだ。
それだったら怖いものなんてないかも。
で、でも直接言うのはちょっとレベルが高いような…。
なにか、私らしい気持ちの伝え方があるはず。
ふと思い浮かんだ案がある。
……手紙は、どうだろうか。
私は言葉を文字で紡ぐことができる。
それに手紙なら直接だと気恥ずかしいことも言うことができるかもしれない。



