翌日。
昼下がりの教室で友達のりなとお昼ご飯を食べている。

「そんなさ、好きって言われても絶対違う意味だよ」

「いやいや、わからないじゃん!もしかしたら、黒くんまこのこと好きなのかもよ?」

「あれを見ても?」

まこは、丁度ゆうたの席の方を指差す。
そこには、女子に囲まれながらも無関心にお昼ご飯を食べるゆうたの姿があった。

「いや、フル無視じゃん」

「いやいや、あれで女の子に興味ないってことはそういうことなんだよ」

それから、ゆうたの話は上がらず話しながらお昼を食べるまこ。
すると、ゆうたがまこ達の元にきてその辺にあった椅子に座り机を囲む。

「え、ゆうちゃんどうしたの?」

「まこが俺を呼んだ気がして」

ゆうたを取り囲んでいた女子達の視線がすごい。
それでも、気にせずゆうたはそこに居座り続ける。

「まこ、それちょうだい?」

「え、どうぞ」

お弁当を指さされたのでそのままお弁当を渡すもゆうたは受け取らない。
それに対してまこは首を傾げる。

「昔みたいにあーんってしてくれないの?」

「ぶっ!!」

その言葉に友達なりな吹いてしまい。
まこは、僅かに固まってしまったが、何も気にしない顔で箸で掴んだ卵焼きを差し出す。

「うん、美味しい!まこの卵焼きが一番好き」

「昔から好きだよね卵焼き」

「うん!まこも好きだけどね」

とびきりの笑みを浮かべたゆうた。
友達のりなは等々固まり。
まこは、その言葉がどうしても信じられなくて重くのしかかった。