「ローチェン・クロードか、言い名前だ。」
いかにも世辞ぽい態度だったがそれでも少し照れくさかった。そんなこんなで会話しているうちに、馬車に乗って引き取り先に向かうことになった。緊張してないといえばウソだがワクワクしていないと言ってもウソになる。少し手が震えつつも今までより最悪にはならないと、自分を落ち着かせた。少し時間が経ち引き取り先の家の前に来た。私はソワソワしながら馬車から降りた。外観は、わりとこじんまりしているが、庭が広く植物が丁寧に整えられていた。赤レンガで木造なので、温かみのある家だと感じつつ緊張しながら、ドアをノックする。少し奥からの音がしてドアが空いた。
「ごめん、ごめん。遅くなった!」と言ってでてきたのは、青年の背丈をした優しそうだが少し、変人感のある格好をしたエルフだった。