○準備室
杉野「ゲス野郎……?一体どういうことだ!」
夜「本当にレイナをクラスに馴染めるようにしたいなら、誰もいない準備室なんて行かせないだろ。密室で2人きりになる状況を作れるとか怪しすぎんだろ。」
杉野「違う、これをきっかけに……」
夜はつまらなさそうに首を回しながらさらに付け加える。
夜「あ〜あと。最初の出血の時、俺をサキサカと呼んだだろ?」
杉野「それの何が……」
夜「何でわざわざ、複雑な方の読み方になる?コウサカの方が一般的だと思うが。」
杉野「それは別に」
杉野は冷や汗を流す。
夜「だって、お前んとこの組織では有名だもんな。女王の騎士・サキサカは。」
杉野「……クッ!」
杉野の顔は怒りで真っ赤になって、夜の方へ飛び込むが、夜はそれを華麗に避ける。
夜「甘いな。レイナは渡さねぇよ。」
夜は杉野の飛び蹴りを決める。
杉野「うぁぁぁぁぁ!」
杉野はあまりの衝撃に床に横たわってしまっていた。
杉野「……ッ!コレがッ、西園家最強の騎士……」
夜「影。」
夜がそう呼ぶと黒い服を身にまとった人間が3人現れる。
影「ハッ。」
夜「コイツを連れて行け。」
影「ハッ。」
影たちは杉野を抱えて早々に去っていく。
○夜のモノローグ
俺は、向坂夜。
中二病キャラを徹底し、自分を騎士と称し、幼なじみを女王と崇めるイタい高校2年生。
本業は、西園家直属のボディガード、コードネーム・サキサカ。
俺の使命はただ一つ。
《西園レイナをたくさんの脅威から護ること》
とある理由でその身を狙われているレイナを護る。
そのためなら、なんだってやってやる。
中二病キャラであれば、派手な動きをしてもキャラだと思われて怪しまれにくい。
そして、頭のおかしい奴だと思われれば俺やレイナに近付く奴は少なくなる。
それでも寄ってくるやつは、レイナを狙っている組織の奴か相当の物好きかのどちらかだから、彼女を守りやすい。
レイナには申し訳ないが、これが最適な方法なのだ。
謎の声「サキサカ。」
夜「なんですか?」
謎の声「マスターからの伝言だ。」
夜「一体何です?」
謎の声「『女王様の行動を制限するな。やりたいことはやらせろ。そのうえで彼女を護るのがお前の役目だ』そうです。」
夜「……仰せのままに。」
○翌朝、通学路
夜「……女王様。何か、やりたいこと、あるか?」
レイナ「……私、部活入ってみたい。」
夜「……」
夜、険しい面持ち。
夜「何の部活だ?」
レイナ「武術部」
夜「は?」
レイナ「武術部」
夜「ああ、俺としたことが、女王の言葉を聞き間違えてしまった。美術部な。芸術を慮るのはやはり治世には大切……」
レイナ「いいえ、夜。武術部よ。」
優希からもらったビラを見せ、片手で拳を作りながら夜に訴えるレイナ。
夜「本当に何で?」
(素のトーンで)
杉野「ゲス野郎……?一体どういうことだ!」
夜「本当にレイナをクラスに馴染めるようにしたいなら、誰もいない準備室なんて行かせないだろ。密室で2人きりになる状況を作れるとか怪しすぎんだろ。」
杉野「違う、これをきっかけに……」
夜はつまらなさそうに首を回しながらさらに付け加える。
夜「あ〜あと。最初の出血の時、俺をサキサカと呼んだだろ?」
杉野「それの何が……」
夜「何でわざわざ、複雑な方の読み方になる?コウサカの方が一般的だと思うが。」
杉野「それは別に」
杉野は冷や汗を流す。
夜「だって、お前んとこの組織では有名だもんな。女王の騎士・サキサカは。」
杉野「……クッ!」
杉野の顔は怒りで真っ赤になって、夜の方へ飛び込むが、夜はそれを華麗に避ける。
夜「甘いな。レイナは渡さねぇよ。」
夜は杉野の飛び蹴りを決める。
杉野「うぁぁぁぁぁ!」
杉野はあまりの衝撃に床に横たわってしまっていた。
杉野「……ッ!コレがッ、西園家最強の騎士……」
夜「影。」
夜がそう呼ぶと黒い服を身にまとった人間が3人現れる。
影「ハッ。」
夜「コイツを連れて行け。」
影「ハッ。」
影たちは杉野を抱えて早々に去っていく。
○夜のモノローグ
俺は、向坂夜。
中二病キャラを徹底し、自分を騎士と称し、幼なじみを女王と崇めるイタい高校2年生。
本業は、西園家直属のボディガード、コードネーム・サキサカ。
俺の使命はただ一つ。
《西園レイナをたくさんの脅威から護ること》
とある理由でその身を狙われているレイナを護る。
そのためなら、なんだってやってやる。
中二病キャラであれば、派手な動きをしてもキャラだと思われて怪しまれにくい。
そして、頭のおかしい奴だと思われれば俺やレイナに近付く奴は少なくなる。
それでも寄ってくるやつは、レイナを狙っている組織の奴か相当の物好きかのどちらかだから、彼女を守りやすい。
レイナには申し訳ないが、これが最適な方法なのだ。
謎の声「サキサカ。」
夜「なんですか?」
謎の声「マスターからの伝言だ。」
夜「一体何です?」
謎の声「『女王様の行動を制限するな。やりたいことはやらせろ。そのうえで彼女を護るのがお前の役目だ』そうです。」
夜「……仰せのままに。」
○翌朝、通学路
夜「……女王様。何か、やりたいこと、あるか?」
レイナ「……私、部活入ってみたい。」
夜「……」
夜、険しい面持ち。
夜「何の部活だ?」
レイナ「武術部」
夜「は?」
レイナ「武術部」
夜「ああ、俺としたことが、女王の言葉を聞き間違えてしまった。美術部な。芸術を慮るのはやはり治世には大切……」
レイナ「いいえ、夜。武術部よ。」
優希からもらったビラを見せ、片手で拳を作りながら夜に訴えるレイナ。
夜「本当に何で?」
(素のトーンで)
