グシは死んだ
僕らの七日間
さあ戦争が始まった
死なないで欲しい
ダイエットって何?
グシって本当は天使だったんだよ

誰が書いたのか分からない。一人なのか?何人かで書いたのか?

グシ グシ グシ

グシが女の子だったら、会ってみたい。男の子? だったら
『多分死ぬ』
(えっ)
僕は、キツネにつままれたよう。うーん。ひーん帰って泣こう。
最近僕は、そういう事が多かった。

グシに関する噂は、止まらなかった。
「グシ君はイケージョ」
ゲイバーのb君(ゴメン)が言った。
「そう? そう思う?」
僕が鼻息を荒くすると
「もしもし?」
その時
!!
いかにもアヤシイと思って下さい。と書いてありそうな服装? で
「私こういうモノでーす」
「いやナニ人?」
意地悪だけど、ちょっと挑発するつもりで言った。
「わからんジーン」
!!
わからん人。何だか行けそうな気がする!
僕は逆に思った。ベージュのトレンチコート、帽子に付け髭。付け髭…困った、先輩に注意された、心の中の「…」が多くなってしまっている。仕方ないのかも知れない。
「ぷ」
「ぷ?」
「いや」
僕は自分の働いている店でもないのに、失礼を避けるモードになってしまった。付け髭に「つけ」って書いてある。こういった場合どうしたらいいんだろう。思わず、ドッキリ大作戦! みたいなカメラを探してしまった。何も無かった。仕方なく渡された名刺に目を通した。
 [グシ探偵
 小栗 順
 グシの事なら何でも]
グシ探偵!
「珍しい職業ですね」
実は、もし居たら会って見たかった。グシ探偵さん。僕の理想の職業だよ。
「はい。あと俳優業を少々。」
ガタン。僕はずっこけてしまった。今思えば何故か、なんだけど。
「すいません」
「いえいえそういうのは慣れてます」
僕は思った。カメラこそ無いものの、何かの練習なんじゃないかな。御芝居? いや
「ところで、僕ぁ本当のグシを探しています。何かグシの事で手掛かりをご存知でしょうか?」
こうなったら質問返し。
「君にとってグシって何?」
「オーノー。グシについては基本的に秘密です。お教えしましょうか? ちょっと」
謎の探偵は僕の耳元で
「グシは僕の彼女です…」
そうささやいた。僕は、
「グシを探すと幸せになれるよ」
とそう言ってみた。
「ホーイ」
「ホイ?」
「それでは本当の名刺を」
謎の探偵は一枚のチラシをそっと置いて出て行った。お芝居の宣伝のようなものだった。
「風のように去って行ったね」
「グー、ベイビー」
探偵ホイかぁ