人は傷付いていると
自分が傷付いている事にさえ
気付け無くなってしまうらしい
映画を観に行きたかった。
歩道と、いつもとは、少し違うミディアムアンバー
周りが不思議な流れに感じる。この時からずっと、自分は少しずれたままなのかも知れない。
太陽と月。笑顔や涙。ふわっと
世界は半分なのかも知れない。私だけの秘密。
時に少年は傷付き、時に少年は傷付く。そして女子供も
神様は、居ないのかも知れない。そう思う時もある
でも…
僕が居るんだから。今ではそう思っている
街中で不思議な出会いがあった。占い師? まあ人が人なら世は世なのかも知れない。
「いつもそういう人なんですか?」
ぶしつけにそう尋ねてみた。
「………」
聞いてはいけなかったかな。
「いや別に」
こういう人を、暗い人。というのだろうか。別に…か。確かに。干渉して欲しく無い。放っておいて欲しい。関わりたく無いというのであれば、今ここには居ないはず。そう、そうなんだ。
いつもそう。私は、自分の事を、言語化出来ないでいる。幾つになっても治らない。治らない。治せない。意味を成さない言葉の渦が、頭の中を駆け巡り、深く…深く、覚えておこうとしても。一体何が役に立つのか。分からない。分かりもしない。
「日本語…」
「えっ?」
「いや別に」
今度は、私が言い出してしまった。そうか。これだ。思わず誤魔化してしまいたい時、用の言葉。今、正に私の言語感覚が育ち始めるふう。
「着いたよ」
考えているだけで、時間はある程度過ぎる。
地下駐車場のような所。エレベーター。
「あっこれ、エレベーターですよね」
初めて笑った。
「いや、じゃなく、エレベーターの方」
「君は、おそらく、エレベーターの前に、エレベーターと貼って置いて欲しい人」
二人で大爆笑した。
寂しいとか、そういうんじゃなく。苦しいとか、そういうのでもなく。
狂おしい恋だけが、恋という訳でもなく。そういう。時代というか、刹那というか。生きた。生きた証。今
何故
悲しい
何故
苦しい
何故
人間は
人間を恨む。
金輪際、
人間など
人間など
許してはいけない
人は時々、神様が見えるの。
人は時々、悲しくなるの。
人は時々、時々
私には花が見える
私には草原が見える
いつもそう いつもそう
私には 何も見え無い
踏みしめられた歴史
こうしていると いつも
私に寄り添っていてくれる
小鳥たちのように
ほら
手先 足先に
ほら
あの子は八歳でドイツ兵に連れて行かれた
あの子は十歳で未だ見ぬ養女のよう
あの子は あの子は
何も可哀想でない
何も可哀想でない
何すらも可哀想では無いのだと
そう教えてくれた
追わないで私を
どうか追わないで下さい
私は
そう
それでも
「ねえ、それ何?」
「朱雀」
「孔雀?」
「ふふふ、くじゃくじゃないよ
すざく。」
「ふうん」
「何か物憂いのようだね。珍しいタバコ持ってるの。吸う?」
「物憂い…」
世界は半分。
結局何をしても、結局何を考えても、大の大人には敵わない。背中の謎の動物。鳥? 妖精。
「ねえ、君って無口だね。」
無口でしょうか。意味が分からない。
「あのね。人ってそんなんじゃ、知的障害者と間違われますよ。」
!!
高校は出てる。一応、ただ自信がない。何故そう思うのか、何か特有の才能のようなもの。何かそういった物を、持ち合わせていらっしゃるよう。
「よく言われます。考えている程は、しゃべらないよね。って」
思わず言ってしまった。何という自己紹介。これではどちらがペテン師なのか、及びも付かなくなってしまった。
人は皆ペテン師。心の中の名台詞だ。
ちょっと今までとは違うのは、何だか。
不思議。風。
体?頭?
ふうん…
何だろう。お化けが見えて来た。やっぱり不思議。七色のお化け。
子供のお化け。小さな緑、赤。それと
セロファンとかネオンの
光のような
見えた!
やっぱり光
光なんだ
…
はあ はあ
???
「大丈夫?」
「いや別に」
「君って処女?」
「覚えてません」
「ふーん。あっ平気なんだ」
「平気?」
「ううん別に」
いわゆる鮮烈な性描写。と言うような。
しかし、余り覚えてはいない。眠くなってしまった。眠い眠い。ぐー
「僕の友達を紹介するね。h君」
いつもそう。人は皆、するりとした蛇のようで。石鹸みたいで。あとはよく分からない。未だに。何年生きても。
人は皆、私のことを猫だとか色々言うけれど、誰にも分からない。本当の自分。
自分が傷付いている事にさえ
気付け無くなってしまうらしい
映画を観に行きたかった。
歩道と、いつもとは、少し違うミディアムアンバー
周りが不思議な流れに感じる。この時からずっと、自分は少しずれたままなのかも知れない。
太陽と月。笑顔や涙。ふわっと
世界は半分なのかも知れない。私だけの秘密。
時に少年は傷付き、時に少年は傷付く。そして女子供も
神様は、居ないのかも知れない。そう思う時もある
でも…
僕が居るんだから。今ではそう思っている
街中で不思議な出会いがあった。占い師? まあ人が人なら世は世なのかも知れない。
「いつもそういう人なんですか?」
ぶしつけにそう尋ねてみた。
「………」
聞いてはいけなかったかな。
「いや別に」
こういう人を、暗い人。というのだろうか。別に…か。確かに。干渉して欲しく無い。放っておいて欲しい。関わりたく無いというのであれば、今ここには居ないはず。そう、そうなんだ。
いつもそう。私は、自分の事を、言語化出来ないでいる。幾つになっても治らない。治らない。治せない。意味を成さない言葉の渦が、頭の中を駆け巡り、深く…深く、覚えておこうとしても。一体何が役に立つのか。分からない。分かりもしない。
「日本語…」
「えっ?」
「いや別に」
今度は、私が言い出してしまった。そうか。これだ。思わず誤魔化してしまいたい時、用の言葉。今、正に私の言語感覚が育ち始めるふう。
「着いたよ」
考えているだけで、時間はある程度過ぎる。
地下駐車場のような所。エレベーター。
「あっこれ、エレベーターですよね」
初めて笑った。
「いや、じゃなく、エレベーターの方」
「君は、おそらく、エレベーターの前に、エレベーターと貼って置いて欲しい人」
二人で大爆笑した。
寂しいとか、そういうんじゃなく。苦しいとか、そういうのでもなく。
狂おしい恋だけが、恋という訳でもなく。そういう。時代というか、刹那というか。生きた。生きた証。今
何故
悲しい
何故
苦しい
何故
人間は
人間を恨む。
金輪際、
人間など
人間など
許してはいけない
人は時々、神様が見えるの。
人は時々、悲しくなるの。
人は時々、時々
私には花が見える
私には草原が見える
いつもそう いつもそう
私には 何も見え無い
踏みしめられた歴史
こうしていると いつも
私に寄り添っていてくれる
小鳥たちのように
ほら
手先 足先に
ほら
あの子は八歳でドイツ兵に連れて行かれた
あの子は十歳で未だ見ぬ養女のよう
あの子は あの子は
何も可哀想でない
何も可哀想でない
何すらも可哀想では無いのだと
そう教えてくれた
追わないで私を
どうか追わないで下さい
私は
そう
それでも
「ねえ、それ何?」
「朱雀」
「孔雀?」
「ふふふ、くじゃくじゃないよ
すざく。」
「ふうん」
「何か物憂いのようだね。珍しいタバコ持ってるの。吸う?」
「物憂い…」
世界は半分。
結局何をしても、結局何を考えても、大の大人には敵わない。背中の謎の動物。鳥? 妖精。
「ねえ、君って無口だね。」
無口でしょうか。意味が分からない。
「あのね。人ってそんなんじゃ、知的障害者と間違われますよ。」
!!
高校は出てる。一応、ただ自信がない。何故そう思うのか、何か特有の才能のようなもの。何かそういった物を、持ち合わせていらっしゃるよう。
「よく言われます。考えている程は、しゃべらないよね。って」
思わず言ってしまった。何という自己紹介。これではどちらがペテン師なのか、及びも付かなくなってしまった。
人は皆ペテン師。心の中の名台詞だ。
ちょっと今までとは違うのは、何だか。
不思議。風。
体?頭?
ふうん…
何だろう。お化けが見えて来た。やっぱり不思議。七色のお化け。
子供のお化け。小さな緑、赤。それと
セロファンとかネオンの
光のような
見えた!
やっぱり光
光なんだ
…
はあ はあ
???
「大丈夫?」
「いや別に」
「君って処女?」
「覚えてません」
「ふーん。あっ平気なんだ」
「平気?」
「ううん別に」
いわゆる鮮烈な性描写。と言うような。
しかし、余り覚えてはいない。眠くなってしまった。眠い眠い。ぐー
「僕の友達を紹介するね。h君」
いつもそう。人は皆、するりとした蛇のようで。石鹸みたいで。あとはよく分からない。未だに。何年生きても。
人は皆、私のことを猫だとか色々言うけれど、誰にも分からない。本当の自分。



