「ありがとうございました!」
学校を終えて、一つ目のバイト花屋のバイトをしていた。
「みこちゃん、今日はいつもよりやる気に溢れてるね!」
「はい!推しから元気もらってるんで!」
店長の沙織さん。誰にでも優しくて、面倒見も良くバイトの面接の時も緊張せずに話せたのが懐かしい。
初めて応募したバイトがここで、ちょうど人手不足のところ見つけて、家から近いのも良くて応募したのが懐かしい。
当時の私は、緊張で震えて声もうまく出せなかったところに沙織さんは優しく声をかけてくれた。
女神とはこういうことを言うのだろうとその時感じた。
ここのバイトに受かってよかった。
とは言っても、私ができるのは沙織さんのお手伝いと簡単なお会計などなのだが。
「今日も綺麗に咲いてる」
ここのお店のお花はいつ見ても綺麗に咲いている。
きっと、お店の店長が心優しい人だからだろう。
沙織さんは、お花一つ一つを大切にして、お客さんにも親身だ。
そのお花を私もライブがあるたびに買わせてもらっている。
ライブに行かずともフラワースタンドなどはここのお花から作ってもらっている。
少しでも応援する気持ちが届きますようにと、沙織さんとお花を選んでいる。
「次はどんな嬉しいことがあったの〜?」
「聞いてくださいよ!ショップと握手会両方きちゃって!これは、当てるしかないなって!蓮くんに今度こそ会いたい!」
「おぉ、推し活?に萌えてるね〜その調子で次のバイトも頑張れ〜!そろそろ上がりの時間だよ〜!」
「あ!本当だ!ありがとうございます!」