出会いは、高校受験の時まで遡る。
中学の時はそれこそ地味を極めていた私で、勉強にしか取り柄がなく友達もそこそこ居たが時々話すぐらいの友達。
まぁ、いわゆる付き合いの悪い女子だった。
普通の子が楽しむカラオケもプリクラもアクセサリーも何が良いのか分からず明らかに場違いな自分がいた。
だが、ある日何でも無い日に出会ってしまったのだ。
(勉強のお供に聞くCDとか買ってみようかな)
それは、新しくできたCDショップの前でふと思ったことだった。
当然当時の私はは一人でCDショップなんて入ったことなんてなく、周りからみたら挙動不審のそれだっただろう。
そこで、出会ったのだ。
ピックアップのスペースに並ぶCDが偶々蓮くんのグループのCDで、そこのポスターの蓮くんに目を奪われてしまった。
気づけばそのCDが入った袋を持って店から出ていた。
家に帰ると何よりも勉強だった私が、父からCDプレイヤーを借りて何度も何度もCDを再生していた。
両親がその姿を見た感想というには
『新しい趣味を見つけられてよかったわ〜』
『何事も全力にだ!』
ということらしい。