「ち、ちなみにお姉様の推しは蘭君であっていましたでしょうか?」
「え、あー、確かそうだったような」
カバンの中から専用ファイルを取り出し、そういえばと頭の中で思い出す。
ブロマイド上限まで買って推しの蓮くんはもちろん出なかった。出なかったが、他のメンバーは出ていたはずだ。
「流石に無償は、申し訳ないからこれをお姉様にお渡しください」
過去に出たサイン入りと他数枚を手渡す。
「いや、お姉ちゃんも喜んで渡してくれたし‥別に‥」
「だめ!絶対こんなレアブロマイドを無償なんて恐れ多い!」
「あー、じゃあ、貰っておくね」
苦笑いのゆんちゃんも気にせず手元にブロマイドが手渡されるともう心の高鳴りは最上級を超えた。
いや、今日が命日か。
やばい、泣きそうでつらい。
「神よ、ありがとう」
ブロマイドをしっかりとファイルの中に仕舞い神に感謝する。
「いつもながらにすごいよね、その心意気」
「だってだって!もう、顔よし!性格良し!アイドル良し!の蓮くんもうファンになるしか無い!」
説明を忘れていたが、浅間 蓮くんはあるアイドルグループの一人である今売れに売れてるアイドルの一人だ。