愛おしい、君との週末配信✩.*˚【BL】

 しばらくふたりでぼんやりとしていた。

「どうしよう、何かしようか? 俺らが初めて一緒に映った動画でも観るか?」
「四人でシュシュ作ったやつ?」
「いや、俺と一緒にご飯を作って、優心がキャベツの千切りしてたやつ」
「そういえば、それが初めての動画だったな」
「結局非公開のままだけど、俺はほぼ毎日観てるよ」
「ほぼ毎日!?」

 リビングにある大きなテレビで観られるように設定をしてくれて、その時の映像が画面いっぱいに映った。

「うわ、僕、ぎこちないな。カメラ意識しすぎ」
「可愛いな、優心。映るのいつの間にか慣れていたよね」

 大きな画面に映っているぎこちない自分を観るのは恥ずかしさもあった。でも、それよりも永瀬とふたりで映っている動画を隅々観たくて、映像に集中した。

「永瀬、これって僕のスマホにも送れたりする?」
「余裕で出来るよ! 後で送るね」
「ありがとう」

「優心、これからもずっと一緒にいろんなもの作ろうな。動画も、思い出も」
「うん。約束だ」

 他にも色々な動画が画面に流れ、ソファの上で永瀬によりかかりながら眺めていると、眠気が襲ってきた。遠のく意識の中で毛布をかけてくれる気配がわずかにした。

 僕たちは寄り添いながら、雪の降る夜を一緒に過ごした。外は大雪だったが、僕にとっては世界で一番温かいクリスマスイブとなった。