永瀬のイメージカラー。接するようになってから結構変わってきたような気がする。というか、前は嫉妬して無理やり嫌なイメージにしようとしていた。グルグルと紺色に真っ黒な色が渦巻くような色。だけど今は、優しい色だ。写真集イベントの時に着ていた爽やかな水色のような、それでいてキラキラとした細かい粒もある。

「作るイメージができた」と呟くと「俺も」と永瀬が続けて言う。

「作業をする前に換気するのと、液が手につくと肌荒れする可能性もあるので、肌荒れしないようにこれを手に装着します」

 永瀬は水色のニトリル手袋、僕は薄紫色のニトリル手袋をはめた。そこまで考えていなかった僕は、さすが永瀬は用意周到だなと感心した。

 星の型に入れるレジン液の色を小さな専用パレットの上に作る。少しだけ水色を乗せた爪楊枝で透明なレジン液を混ぜる。濃くなると聞いていたから最初は水色が少なすぎて薄すぎたけれど、二回目にちょうど良い感じに永瀬色になった。

 永瀬が僕をどう思っているのか気になるから、ちらっと覗く。

「色、同じ!」
「本当だね、優心はこんなイメージだって、すぐに思ったよ」

 トゲトゲしい態度で接してしまうから全く違う色のイメージを持たれてそうだと思ったのに。そういえば、僕の落としたビーズを飾ってあったのを見た時も何か言っていたっけな。

たしか、光に当てると透き通って、羽月みたいに綺麗な色だったからって。印象強すぎて今も頭に残っている言葉。