「わたし、宝物って言われるほどキラキラしてないし値打ちないよ?」
「僕だけが分かっていればいい、そんなもの。それじゃあ駄目か?」
「そういう訳じゃないけど」
言い淀むと、ふむ、唸る。そして身体を起こしたと思えば、わたしの足を天井へ向け引っ張り上げた。
「ちょ、ちょっと! いきなり何?」
「君が父にしたように指をつき、足を舐めたら信じられる?」
「は、はぁ?」
「アドバイスを貰ったと言っただろう?」
「……土下座して足を舐めろとでも? その人、正気?」
「はは、僕も思った。だけど実際、それくらいしか出来ないと気付いたよ」
「とか言って、土下座をする気はないでしょう?」
「ミントがして欲しいって言えばする。君を失わないためなら何でもする」
圭吾はわたしがそんな事を望まないのを承知している。土下座や足を舐めるというのは服従の意味を持つ。行為をする、しないが論点じゃない。
掴まれた足で宙を蹴る。その時、彼の頬をかすめるが避けようとしない。
「うん、圭吾は真っ直ぐ前を見ていて」
「ミントはどうする? 君に後ろ髪を引っ張られたままじゃ、僕は剥げちゃう」
傾げて襟足を掻いてみせた。
わたしは?
わたしはーー
「僕だけが分かっていればいい、そんなもの。それじゃあ駄目か?」
「そういう訳じゃないけど」
言い淀むと、ふむ、唸る。そして身体を起こしたと思えば、わたしの足を天井へ向け引っ張り上げた。
「ちょ、ちょっと! いきなり何?」
「君が父にしたように指をつき、足を舐めたら信じられる?」
「は、はぁ?」
「アドバイスを貰ったと言っただろう?」
「……土下座して足を舐めろとでも? その人、正気?」
「はは、僕も思った。だけど実際、それくらいしか出来ないと気付いたよ」
「とか言って、土下座をする気はないでしょう?」
「ミントがして欲しいって言えばする。君を失わないためなら何でもする」
圭吾はわたしがそんな事を望まないのを承知している。土下座や足を舐めるというのは服従の意味を持つ。行為をする、しないが論点じゃない。
掴まれた足で宙を蹴る。その時、彼の頬をかすめるが避けようとしない。
「うん、圭吾は真っ直ぐ前を見ていて」
「ミントはどうする? 君に後ろ髪を引っ張られたままじゃ、僕は剥げちゃう」
傾げて襟足を掻いてみせた。
わたしは?
わたしはーー

