「は、はぁ? したい盛りの学生じゃあるまいに! 出来ないからと言って不機嫌にならない!」
「そうして、いちいち大きな声で主張するのが怪しいよ!」
「いや、これは……出来ないからじゃなく」
顎に手をやり、もじもじとフェイスラインをなぞる。実に歯切れが悪い。
「わたしを帰したら、そういうお姉さんを呼ぶんでしょ?」
「ーーミント、君の僕へのイメージはどうなってる? そういうのお友達やらお姉さんと交流を持つくらい僕は旺盛なのか?」
考える数秒。
「えっと付き合ってた頃は、その、まぁ」
「確かに」
それぞれ思い当たる節はあった。恭吾は項垂れて襟足を掻く。
「僕はミントだからしたい。出来ないのが残念と聞かれればその通り。でも無理やりは趣味じゃない。本当だ」
「……恭吾」
「君こそ、キスするのも嫌な男の家に留まるのは危険だと思わない? キスするのも嫌なのに」
「キスを拒んだの、根に持つね」
「さすがに堪えたさ」
「あの場に置き去りにしたら良かったのに」
「そんな真似、できるはずない。分かっていて言うのは止めてくれないか」
「そうして、いちいち大きな声で主張するのが怪しいよ!」
「いや、これは……出来ないからじゃなく」
顎に手をやり、もじもじとフェイスラインをなぞる。実に歯切れが悪い。
「わたしを帰したら、そういうお姉さんを呼ぶんでしょ?」
「ーーミント、君の僕へのイメージはどうなってる? そういうのお友達やらお姉さんと交流を持つくらい僕は旺盛なのか?」
考える数秒。
「えっと付き合ってた頃は、その、まぁ」
「確かに」
それぞれ思い当たる節はあった。恭吾は項垂れて襟足を掻く。
「僕はミントだからしたい。出来ないのが残念と聞かれればその通り。でも無理やりは趣味じゃない。本当だ」
「……恭吾」
「君こそ、キスするのも嫌な男の家に留まるのは危険だと思わない? キスするのも嫌なのに」
「キスを拒んだの、根に持つね」
「さすがに堪えたさ」
「あの場に置き去りにしたら良かったのに」
「そんな真似、できるはずない。分かっていて言うのは止めてくれないか」

