お姫様の条件

 
 
「…さん、お兄さーん!!」
……ん?
…ッあぁ!!
私、寝ちゃってた?!
「す、すみません!いくらですか?」
私は慌てて鞄から財布を取り出す。
「あ、お金はさっき一緒にいた人が払ってくれたから大丈夫だよ」
……さっき一緒にいた人?
あ、谷川か。
なんだ、いいトコあんじゃん♪

でも、ここ……
そう思った時、ポケットの中で携帯が震えた。
【着信:谷川】
たっ、谷川!!!