お姫様の条件


「海音寺響さん、お願いしまーす」
公園に、元気いっぱい(?)のスタッフさんの声が響く。
「は、はい!!」
私は緊張する気持ちを抑えながらカメラの前へ向かった。
辺りはもうすっかり暗くなっていて、公園の時計の針は10時をさしている。
今から『月刊Queen』の撮影らしい。
夜中の公園ということで、少しミステリアスな感じを出してと指示されたんだけど……