車に揺られること15分。 「あの、私……」 「海音寺響の一人称は『俺』だ。それより、その顔のまま女子高生の制服を着るな。後ろの段ボールにジャージがあるからそれに着替えろ」 「……はい」 私は仕方なく助手席から後部座席に移動してジャージに着替えた。 周りから見れば、私はもう海音寺響そのまんまだろう。 「…ところで、海音寺響は今どこに?」 私はさっきから疑問に思っていたことを谷川に問い掛けた。 「海音寺はお前だろ!!!」 ……ごもっともです… 私は小さく溜息をついて、助手席に戻った。