周囲に視線を巡らせるけど
どこにも、ひもろぎさんの姿はない。
……。
…………と、いうことは、つまり……
「………!!!」
ぼんやりしていた頭が、一気に冴え渡り
顔から血の気が引いていく。
「………すずさん?」
「……!…は、はい……っ」
紛れもなく現実だと、理解した途端
あたしの身体は、緊張と恐怖に襲われ、かちかちに固くなる。
裏返った声に、恥ずかしさで顔が熱くなって
慌てて、あたしは布団で顔を隠した。
……か、完全に寝惚けてた…っ
「……大丈夫ですか?」
「…だ、だ、大丈夫…です…」
とっさにそう返したものの
あたしの頭と心は全然大丈夫じゃなかった。
……ど、どうしよ…
あ、あたし、さっきまで、どんな感じで話してた…?
意識した途端に
うまく喉から声が出てこなくなる。
そんなあたしに
あの子も戸惑っている様子だった。
……えっと、と、とにかく、何か話さなきゃ…
話題、話題を…
そんな姿に焦って
必死になって、話題を探すものの
何も頭に浮かんでこなくて
あたしは、そのまま固まってしまう。
……。
「…私が怖いですか?」
「……!ち、違います…っ」
黙り込んでしまったあたしに
あの子はどこか不安げに聞いてきて
あたしは勢い良く顔を上げ、慌てて否定した。
…………違う。違うの。
この子が怖いんじゃない。
………あたしは…自分が口にする言葉が、感情が、気持ちが、ちゃんと相手に伝わらないことが……怖い。
どこにも、ひもろぎさんの姿はない。
……。
…………と、いうことは、つまり……
「………!!!」
ぼんやりしていた頭が、一気に冴え渡り
顔から血の気が引いていく。
「………すずさん?」
「……!…は、はい……っ」
紛れもなく現実だと、理解した途端
あたしの身体は、緊張と恐怖に襲われ、かちかちに固くなる。
裏返った声に、恥ずかしさで顔が熱くなって
慌てて、あたしは布団で顔を隠した。
……か、完全に寝惚けてた…っ
「……大丈夫ですか?」
「…だ、だ、大丈夫…です…」
とっさにそう返したものの
あたしの頭と心は全然大丈夫じゃなかった。
……ど、どうしよ…
あ、あたし、さっきまで、どんな感じで話してた…?
意識した途端に
うまく喉から声が出てこなくなる。
そんなあたしに
あの子も戸惑っている様子だった。
……えっと、と、とにかく、何か話さなきゃ…
話題、話題を…
そんな姿に焦って
必死になって、話題を探すものの
何も頭に浮かんでこなくて
あたしは、そのまま固まってしまう。
……。
「…私が怖いですか?」
「……!ち、違います…っ」
黙り込んでしまったあたしに
あの子はどこか不安げに聞いてきて
あたしは勢い良く顔を上げ、慌てて否定した。
…………違う。違うの。
この子が怖いんじゃない。
………あたしは…自分が口にする言葉が、感情が、気持ちが、ちゃんと相手に伝わらないことが……怖い。


