「…」
次に目を開いた時
あたしの視界に映ったのは、何故かあの子の姿。
「…」
霞むその視界の先、本棚の前で
頭を押さえたまま、立ち尽くしているあの子。
……。
………まだ、夢を視てる……?
目覚めの前兆(ぜんちょう)があったけど
あの子があたしの部屋にいるなんてあり得ない。
だから、きっと、これは夢。
まだ、夢が続いてるんだ。
…。
「……頭、痛いんですか?」
しんどそうな、その後ろ姿が気になったあたしは
そのまま、夢の中のあの子に声をかけた。
あたしの呼び掛けに驚いたのか
びくりと、その後ろ姿が揺れた。
「お、起こしてしまいました…?」
「…大丈夫です。」
振り返ったあの子は、顔に驚きと焦りの表情を浮かべながら、あたしのもとへとやってくる。
「具合は?」
「平気です。少し、ぼんやりしてるだけで。
…佐奈さんこそ、大丈夫ですか?」
起き上がったあたしに
心配そうな眼差しを向けてくれるけど
あたしなんかより
あの子の方がしんどそうに見えた。
返した言葉に、あの子は目を丸くしてる。
「辛そうに見えたから…」
「…ちょっと…頭痛くなって。
でも、今はもう収まったので…」
「そうですか。」
次に目を開いた時
あたしの視界に映ったのは、何故かあの子の姿。
「…」
霞むその視界の先、本棚の前で
頭を押さえたまま、立ち尽くしているあの子。
……。
………まだ、夢を視てる……?
目覚めの前兆(ぜんちょう)があったけど
あの子があたしの部屋にいるなんてあり得ない。
だから、きっと、これは夢。
まだ、夢が続いてるんだ。
…。
「……頭、痛いんですか?」
しんどそうな、その後ろ姿が気になったあたしは
そのまま、夢の中のあの子に声をかけた。
あたしの呼び掛けに驚いたのか
びくりと、その後ろ姿が揺れた。
「お、起こしてしまいました…?」
「…大丈夫です。」
振り返ったあの子は、顔に驚きと焦りの表情を浮かべながら、あたしのもとへとやってくる。
「具合は?」
「平気です。少し、ぼんやりしてるだけで。
…佐奈さんこそ、大丈夫ですか?」
起き上がったあたしに
心配そうな眼差しを向けてくれるけど
あたしなんかより
あの子の方がしんどそうに見えた。
返した言葉に、あの子は目を丸くしてる。
「辛そうに見えたから…」
「…ちょっと…頭痛くなって。
でも、今はもう収まったので…」
「そうですか。」


