――そう。
ただの人に戻ったりんさんは
それまで持っていた権能(けんのう)を失い
夢を自由自在に操ることは出来なくなった。
もう、夢の中の
『ひもろぎさん』には会えない。
もう、あの小さな男の子と
一緒に過ごすことはできない。
それは、やっぱり少し寂しくて
これから先も、きっと
ふとした瞬間に思い出して、恋しくなると思う。
それでも
「…大丈夫。」
ほんの少し、もどかしそうな目をしながらも
優しく微笑んでいるりんさん。
そんなりんさんを
じっと見つめて、あたしも笑顔を浮かべる。
あの日、あたしを見つけて
掬い上げてくれた、あの小さな男の子は
形を変えて、目の前にいる。
あの男の子は、この人の一部だ。
ちゃんと、ここにいる。
「ね、りんさん。」
「ん?」
「明日、フローズンヨーグルト作るね。」
「うん。楽しみにしてる。」
内側にある幼さを感じさせる無邪気な笑顔。
今度は夢の中じゃなく、現実で
たくさんの思い出を重ねていこう。
ただの人に戻ったりんさんは
それまで持っていた権能(けんのう)を失い
夢を自由自在に操ることは出来なくなった。
もう、夢の中の
『ひもろぎさん』には会えない。
もう、あの小さな男の子と
一緒に過ごすことはできない。
それは、やっぱり少し寂しくて
これから先も、きっと
ふとした瞬間に思い出して、恋しくなると思う。
それでも
「…大丈夫。」
ほんの少し、もどかしそうな目をしながらも
優しく微笑んでいるりんさん。
そんなりんさんを
じっと見つめて、あたしも笑顔を浮かべる。
あの日、あたしを見つけて
掬い上げてくれた、あの小さな男の子は
形を変えて、目の前にいる。
あの男の子は、この人の一部だ。
ちゃんと、ここにいる。
「ね、りんさん。」
「ん?」
「明日、フローズンヨーグルト作るね。」
「うん。楽しみにしてる。」
内側にある幼さを感じさせる無邪気な笑顔。
今度は夢の中じゃなく、現実で
たくさんの思い出を重ねていこう。


