「たまに会いに来てくれたら十分さ。
すずと一緒に会いに来て。」
「……会いに、来ていいの?」
「?当然だろう?
巣立ちの時とは言ったけど
親子の縁を切ったつもりはないよ。」
なんとなくお別れの雰囲気を感じていた僕は
あっけらかんとした態度のみなかみさまに
拍子抜けしてしまって
でも
変わらず、僕を実の息子のように扱うその姿に
嬉しくもなった。
「会いたくなったら
いつだって会いにおいで。僕もそうする。」
「…うん。」
「きみがそうしてきたように、僕も
きみ達を、きみ達が残していくものを見守るよ。」
例え、この先
僕達がいなくなったとしても
僕達が残していくものが
自分の心を支えるからと
決して、自分を
『孤独(ひとり)』にはしないからと
みなかみさまは優しく笑う。
「……みなかみさまが
寂しくならないように、たくさん、残すよ。」
ずっと、一番近くで
僕を守ってくれていたこのひとが
遠い未来で、ひとり
寂しさに溺れることがないように
その心が穏やかでいられるように
今度は僕が
このひとを、このひとの心を守れるように。
たくさんの言葉を、時間を、思い出を。
泣きそうになりながら伝えれば
「うん。とりあえず
孫の顔は見たいから、頑張ってね。」
おどけた口調で
そんな事を言うものだから
でかけた涙も引っ込んで
思わず、苦笑がこぼれてしまう。
……本当に
みなかみさまにはかなわないなぁと思った。
すずと一緒に会いに来て。」
「……会いに、来ていいの?」
「?当然だろう?
巣立ちの時とは言ったけど
親子の縁を切ったつもりはないよ。」
なんとなくお別れの雰囲気を感じていた僕は
あっけらかんとした態度のみなかみさまに
拍子抜けしてしまって
でも
変わらず、僕を実の息子のように扱うその姿に
嬉しくもなった。
「会いたくなったら
いつだって会いにおいで。僕もそうする。」
「…うん。」
「きみがそうしてきたように、僕も
きみ達を、きみ達が残していくものを見守るよ。」
例え、この先
僕達がいなくなったとしても
僕達が残していくものが
自分の心を支えるからと
決して、自分を
『孤独(ひとり)』にはしないからと
みなかみさまは優しく笑う。
「……みなかみさまが
寂しくならないように、たくさん、残すよ。」
ずっと、一番近くで
僕を守ってくれていたこのひとが
遠い未来で、ひとり
寂しさに溺れることがないように
その心が穏やかでいられるように
今度は僕が
このひとを、このひとの心を守れるように。
たくさんの言葉を、時間を、思い出を。
泣きそうになりながら伝えれば
「うん。とりあえず
孫の顔は見たいから、頑張ってね。」
おどけた口調で
そんな事を言うものだから
でかけた涙も引っ込んで
思わず、苦笑がこぼれてしまう。
……本当に
みなかみさまにはかなわないなぁと思った。


