「愛ってなに?」
「その人のことを大好きだって気持ち。
相手の幸せを祈る気持ちだよ。」
「パパとママはれいのことを愛しているし
パパとママもお互いのことを愛しているんだ。
その気持ちが、奇跡を起こしたって話。」
「奇跡?」
「うん。」
「……本当、きみのママのおかげ。
きみのママのおかげで、パパは……
りんは、幸せになれた。」
「パパは、みなかみさまのおかけで
ママに会えたって言ってたよ。」
思いもよらぬ言葉がれいの口から発せられて
僕はきょとんと目を丸くした。
面食らう僕に、れいは構わず、言葉を続ける。
「そのおかげで、れいと会えたって。」
「大好きなママとれいに会えたのは
みなかみさまのおかげなんだって。」
「みなかみさまが、パパのパパで良かったって。」
…。
返す言葉が浮かばなくて、黙り込んでしまう。
そのくせ、胸の奥から湧き出たその感情は
勝手に表に出てきて、僕の頬を濡らす。
「…みなかみさま?」
「…………参ったな。」
伝い落ちたその雫(しずく)は
抱き上げていた れいの頬に着地して
それに驚いたれいは
大きな瞳をさらに大きく開いて
うかがうように、僕の顔を覗き込む。
「その人のことを大好きだって気持ち。
相手の幸せを祈る気持ちだよ。」
「パパとママはれいのことを愛しているし
パパとママもお互いのことを愛しているんだ。
その気持ちが、奇跡を起こしたって話。」
「奇跡?」
「うん。」
「……本当、きみのママのおかげ。
きみのママのおかげで、パパは……
りんは、幸せになれた。」
「パパは、みなかみさまのおかけで
ママに会えたって言ってたよ。」
思いもよらぬ言葉がれいの口から発せられて
僕はきょとんと目を丸くした。
面食らう僕に、れいは構わず、言葉を続ける。
「そのおかげで、れいと会えたって。」
「大好きなママとれいに会えたのは
みなかみさまのおかげなんだって。」
「みなかみさまが、パパのパパで良かったって。」
…。
返す言葉が浮かばなくて、黙り込んでしまう。
そのくせ、胸の奥から湧き出たその感情は
勝手に表に出てきて、僕の頬を濡らす。
「…みなかみさま?」
「…………参ったな。」
伝い落ちたその雫(しずく)は
抱き上げていた れいの頬に着地して
それに驚いたれいは
大きな瞳をさらに大きく開いて
うかがうように、僕の顔を覗き込む。


