見た目の変化は些細なこと。
あたしはひもろぎさんが持ってる
優しさとさみしさに惹かれて
あたしのことを否定せず受け入れてくれた
この人に、恋をした。
「あたしは、『あなた』を好きになったの。」
「…」
「それに、そんなこと言うなら
あたしの方が不思議だよ。
どうして、ひもろぎさんは
あたしなんかを好きになってくれたのかって。」
「…『なんか』なんて言わないで。」
「!」
さっきまで腕の中にいたはずのひもろぎさんに
今度はあたしが抱き締められていて、目を見張る。
「……きみだけだったんだ。」
こちらも、会うのが久しぶりな
同年代のひもろぎさんが
そっと、あたしの髪を撫でる。
「甘いお菓子、優しい言葉、あたたかい笑顔。」
満たされなかった幼少期に、欲しかったもの。
「僕のために心を痛めて、泣いてくれた。」
感情を共有してくれる
さみしさを分かち合ってくれる相手。
「人のぬくもりを思い出させてくれた。」
焦がれていたものを、与えてくれて
「僕を求めてくれた。」
普通ではない自分を、好きだと言ってくれる。
「きみは、欲しいと思っていたものを
全部、与えてくれた。」
すべてを知って、なお
あたりまえのように、そばにいてくれる。
そばにいようとする。
そんな、あたしが愛しくてたまらなかったと。
あたしはひもろぎさんが持ってる
優しさとさみしさに惹かれて
あたしのことを否定せず受け入れてくれた
この人に、恋をした。
「あたしは、『あなた』を好きになったの。」
「…」
「それに、そんなこと言うなら
あたしの方が不思議だよ。
どうして、ひもろぎさんは
あたしなんかを好きになってくれたのかって。」
「…『なんか』なんて言わないで。」
「!」
さっきまで腕の中にいたはずのひもろぎさんに
今度はあたしが抱き締められていて、目を見張る。
「……きみだけだったんだ。」
こちらも、会うのが久しぶりな
同年代のひもろぎさんが
そっと、あたしの髪を撫でる。
「甘いお菓子、優しい言葉、あたたかい笑顔。」
満たされなかった幼少期に、欲しかったもの。
「僕のために心を痛めて、泣いてくれた。」
感情を共有してくれる
さみしさを分かち合ってくれる相手。
「人のぬくもりを思い出させてくれた。」
焦がれていたものを、与えてくれて
「僕を求めてくれた。」
普通ではない自分を、好きだと言ってくれる。
「きみは、欲しいと思っていたものを
全部、与えてくれた。」
すべてを知って、なお
あたりまえのように、そばにいてくれる。
そばにいようとする。
そんな、あたしが愛しくてたまらなかったと。


