そんなことがあって
今夜は、ここで休ませて貰うことになった。
「はい。用意できたよ。
僕のベッドで申し訳ないけど。」
「ううん。ありがとう。」
「僕は、みなかみさまの部屋で休むから
足、痛くなったりしたら呼んで。」
「うん。」
「じゃあ、おやすみ。すず。」
おやすみのあいさつと共に
ごく自然に、優しく頭を撫でられて
あたしは小さく目を開く。
そんなあたしに気付かずに
そのまま、部屋を出ていこうとするひもろぎさん。
あたしは、とっさにその手を掴んだ。
「…すず?」
「………もう少しだけ、一緒にいたい。」
その手のぬくもりが、あまりに心地よくて
もう少しだけ、触れていたくて
離れがたくて
そんなわがままを口にしてしまう。
「……じゃあ、すずが眠るまで、ここにいる。」
「…いいの?」
「うん。すずが嫌じゃないなら。
僕も、すずと一緒にいたいから。」
あたしの手を握り返して
ひもろぎさんは、優しく目尻を下げる。
嬉しそうに微笑むその姿に、その言葉に
胸がきゅーっと、ときめいて
表情が緩むのを抑えられない。
「何か話でもしようか。」
「うん。あのね
たくさん聞きたいこと、話したいこと、あるの。」
手を繋いだまま、並んでベッドに腰かけて
それから、あたしが眠りに落ちるまで
会えなかった時間を埋めるように
たくさん、ひもろぎさんと話をした。
今夜は、ここで休ませて貰うことになった。
「はい。用意できたよ。
僕のベッドで申し訳ないけど。」
「ううん。ありがとう。」
「僕は、みなかみさまの部屋で休むから
足、痛くなったりしたら呼んで。」
「うん。」
「じゃあ、おやすみ。すず。」
おやすみのあいさつと共に
ごく自然に、優しく頭を撫でられて
あたしは小さく目を開く。
そんなあたしに気付かずに
そのまま、部屋を出ていこうとするひもろぎさん。
あたしは、とっさにその手を掴んだ。
「…すず?」
「………もう少しだけ、一緒にいたい。」
その手のぬくもりが、あまりに心地よくて
もう少しだけ、触れていたくて
離れがたくて
そんなわがままを口にしてしまう。
「……じゃあ、すずが眠るまで、ここにいる。」
「…いいの?」
「うん。すずが嫌じゃないなら。
僕も、すずと一緒にいたいから。」
あたしの手を握り返して
ひもろぎさんは、優しく目尻を下げる。
嬉しそうに微笑むその姿に、その言葉に
胸がきゅーっと、ときめいて
表情が緩むのを抑えられない。
「何か話でもしようか。」
「うん。あのね
たくさん聞きたいこと、話したいこと、あるの。」
手を繋いだまま、並んでベッドに腰かけて
それから、あたしが眠りに落ちるまで
会えなかった時間を埋めるように
たくさん、ひもろぎさんと話をした。


