――……
……ひもろぎさんが、おかしい。
「……ごちそうさま。」
「もういいの?」
「うん。」
「……最近、ずっと残してるけど
…美味しくない?」
「ううん。おいしいよ。
ただ、ちょっと食欲が湧かないだけ。
あ、残りは後でちゃんと食べるから。」
浮かない表情をしていたひもろぎさんは
作ったプリンに、ほとんど手をつけず
手に持っていたスプーンを置いて
「ごめんね。」と力なく笑う。
そんなひもろぎさんに
あたしの心は心配の一色に染まる。
あの日から、ひもろぎさんの元気がない。
話しかけても、反応が鈍くて
明るい笑顔も見なくなったし
ずっと、ぼんやりとしてる。
極めつけは、これ。
いつもは、すぐに完食するお菓子を
ここ数日、ずっと残してる。
普段のひもろぎさんなら、絶対にあり得ない。
「……この間から、変だよ。ひもろぎさん。」
「…」
「……あたし、ひもろぎさんに
何か嫌なことしちゃった?」
「ううん。そうじゃないんだ。ただ、僕が…」
「ひもろぎさんが?」
「……。……ごめん。言いたくない。」
口にはしたくないけど、あたしに
隠し事をすることに罪悪感を感じているのか
気まずそうに目を逸らすひもろぎさん。
ほんの少し、胸に引っ掛かりは覚えるけど
本人が言いたくないって言っているのに
それを無理矢理、吐かせるような真似はしたくない。
あたしは「分かった。」とだけ頷いて
ひもろぎさんに笑顔を向ける。
……ひもろぎさんが、おかしい。
「……ごちそうさま。」
「もういいの?」
「うん。」
「……最近、ずっと残してるけど
…美味しくない?」
「ううん。おいしいよ。
ただ、ちょっと食欲が湧かないだけ。
あ、残りは後でちゃんと食べるから。」
浮かない表情をしていたひもろぎさんは
作ったプリンに、ほとんど手をつけず
手に持っていたスプーンを置いて
「ごめんね。」と力なく笑う。
そんなひもろぎさんに
あたしの心は心配の一色に染まる。
あの日から、ひもろぎさんの元気がない。
話しかけても、反応が鈍くて
明るい笑顔も見なくなったし
ずっと、ぼんやりとしてる。
極めつけは、これ。
いつもは、すぐに完食するお菓子を
ここ数日、ずっと残してる。
普段のひもろぎさんなら、絶対にあり得ない。
「……この間から、変だよ。ひもろぎさん。」
「…」
「……あたし、ひもろぎさんに
何か嫌なことしちゃった?」
「ううん。そうじゃないんだ。ただ、僕が…」
「ひもろぎさんが?」
「……。……ごめん。言いたくない。」
口にはしたくないけど、あたしに
隠し事をすることに罪悪感を感じているのか
気まずそうに目を逸らすひもろぎさん。
ほんの少し、胸に引っ掛かりは覚えるけど
本人が言いたくないって言っているのに
それを無理矢理、吐かせるような真似はしたくない。
あたしは「分かった。」とだけ頷いて
ひもろぎさんに笑顔を向ける。


